2018-01-01から1年間の記事一覧
またしても原題と邦題が全く異なるカニグスバーグ作品。 原題は”The View From Saturday”、邦題は『ティーパーティの謎』。 岩波少年文庫のあとがきには、実娘であるローリー・カニグスバーグ氏が母がどうやって物語を思いつくのか、という質問に答えましょ…
日本語訳と英語原書のタイトルの違いや、その作品の奥深さに惹かれ、文学研究にもってこいであり、掘り下げたくなる珠玉の作品ばかり。読み終えた後にこんな素晴らしい作家がアメリカに存在していたということ、その作品に出会えた奇跡に幸せを感じずにはい…
15年ぶりに、ヨーロッパへ一人旅に出た。 11時間のフライト、空港での待ち時間、列車の旅中、ホテルでの一人の夜。 時間がたっぷりあると考えて、本を3冊持って行った。 『ドリトル先生のアフリカいき』パウロ・コエーリョ作『アルケミスト』そして、英語版…
昨晩のこと。夕飯のときに5歳の娘が、 「ねぇ、ママ。ティーンタイタンズのロビンが(カートゥンネットワークのアニメ)人間は脳みその10%しか使ってないって言ってたのって本当かな?」 と聞いてきた。 わたし「そうだとしたら、もったいないよね~。そ…
8月上旬、うちの子ども達と親子そろって大ファンの人形劇のプーク劇団による『エルマーのぼうけん』が上演された。 新宿の紀伊国屋ホールまで夏休み中のイベントのひとつにと繰り出した。 なんと、プーク劇団さんは、この上演を機に、原作者のルース・スタイ…
前回のブログでもお話したとおり、最近、改めてわたしは洋物のお話を読んでいると心が落ち着く、ということに気づいた。 この『ピーターサンドさんのねこ』という児童書も、たまたま図書館で出会った一冊。アメリカ、ニューヨーク州の小さな島”ホタル島”に住…
作家・江國香織が、最近出したエッセイで絶賛していたこの本。“満ちみてる”という言葉はどうも覚えにくい、というか正しい日本語なのか、なんてことも気になったのだが、原題の”Full of Life”のほうが、よりシンプルでより正しいタイトルだと感じる。 最初の…
ワールドカップ決勝フランス対クロアチアに世界が湧いていたときと同時期、テニスでは、ウィンブルドン決勝がちょうど行われていた。 わたしは、10、いや20年ぶりにウィンブルドンに夢中になった。準々決勝の錦織圭対ジョコヴィッチに始まり、その後の準決勝、シ…
昔は、CDのジャケ買いや本も表紙を見て直感で選ぶということをしたことがあったが、最近はめっきりしなくなってきたな・・・あらすじやレビューをみて選ぶとか、目的をもって選ぶことが多い。 だからたまにはジャケ買いして直感で本を選んでみようと思い立っ…
たまたま書店で、『主婦病』という小説を見つけた。 自称、”主婦”研究家のわたしとしては、主婦がこの小説でどう描かれているのか気になったが、買うまでの本なのか、というこれまたせせこましい主婦のごとく、いったん買わずに翌日図書館で借りて読んだ。 …
息子は最近、”もしも~だったらどう?”が多い。 名付けて”もしも攻撃”って言っちゃうくらい。 息子「ママ、もしも空から小さな石ころがいっぱい飛んで来たらどうなる?」 ママ「そんなのね、小さいって言った手空から飛んで来たら重力で重くなっているから …
5月29日付の朝日新聞を読んでいたら、経済評論家の勝間和代さんが”同性との交際を発表”という記事が目に入った。 わたしは大学時代、社会学専攻で、セクシュアリティ、同性愛については15年前から学問的にも勉強してきたので、さほど驚くことでもないはずな…
本棚に忘れられたように並んでいた『ちいさなちいさな王様』を手にとった。日常の些事に疲れ気味だったわたしは、この小さな王様の表紙にたたずむ王様の絵にゆっくりとした時間を求めていたのだろう。 この本は、実はまだ最後まで読んでいなかった。2014年に…